お菓子の名前は「グリーン・カカオ」です。 「Green Cacao」という爽やかな酸味のあるチョコレートに、「強味カカオ」という強いカカオ感のあるチョコレートを合わせたケーキです。 お菓子の構成は、「Green Cacao」と「強味カカオ」を使用したガナッシュの中に、「Green Cacao」を使用したビスキュイに、ブラジルのカクテルであるカイピリーニャのシロップを吸わせてから入れました。底にサブレ・ショコラを敷き、なめらかなガナッシュとサブレ・ショコラの軽やかな食感を対比させます。表面はグラサージュ・ショコラでツヤ出しします。 製法のポイントですが、ビスキュイ・ショコラは「Green Cacao」と「明治発酵バターブレンドNA」を40〜45℃の間で調温することが重要です。もう一つは粉が入らずメレンゲで膨らませるため、メレンゲの泡を潰さないように5〜6分立てで合わせます。ガナッシュ・グリーンカカオはシンプルな作り方ですが、「強味カカオ」を入れることで非常に乳化しやすくなっています。「フレッシュクリーム35」を入れることで、チョコレートの味を邪魔しない、非常に流動性のあるガナッシュになります。作る際は、1/3程度のクリームとチョコレート、バターをしっかり乳化させて下さい。その後はクリームを加えても乳化度合いが変わらずに流動性の高いガナッシュになります。グラサージュ・ショコラは水、グラニュー糖、トレハロースを沸騰させて作るシンプルなものですが、トレハロースが入ることであまり煮詰めずとも糖度を確保でき、ツヤと光沢のある仕上がりになります。ココアがダマになりやすいので、入れた後は丁寧に溶かしながら作業して下さい。 素材のポイントとして、「Green Cacao」は華やかな香りと乳化しやすい性質があり、そのまま食べても美味しいチョコレートだと思います。「明治発酵バターブレンドNA」はマーガリンですが、チョコレート製品などと相性がよく、ビスキュイに使用した際も温度帯が広がって、作業しやすかったです。「強味カカオ」は非常にパンチのある強いチョコレートで、カカオバター分が少なくカカオ固形分が多いので、チョコレート製品だけでなく焼き菓子やジェラートにも向いていると思います。「フレッシュクリーム35」は他の素材の味を引き立てる、使いやすいオールマイティなクリームです。 北海道旭川市で2006年に当店をオープンしました。沢山のお客様に喜んでいただけるように、日々努力しています。旭川にお越しの際は、ぜひ遊びに来て下さい。
ビスキュイ・グリーンカカオ
チョコレート(Green Cacao)・・・290g バター(明治バター)・・・80g コンパウンドマーガリン(明治発酵バターブレンドNA)・・・50g 冷凍卵黄(無糖)・・・260g 砂糖・・・65g 冷凍卵白・・・290g 砂糖・・・95g
ガナッシュ・グリーンカカオ
チョコレート(Green Cacao)・・・555g チョコレート(強味カカオ)・・・158g バター(明治バター)・・・113g 生クリーム(フレッシュクリーム35)・・・1500g
シロ・カイピリーニャ
30°Bシロップ・・・300g ライムピューレー・・・300g カシャーサ(ブラジル産リキュール)・・・60g 材料全てを混ぜ合わせます。
サブレ・ショコラ
バター(明治バター)・・・250g 砂糖・・・160g 塩(ゲランド産)・・・1g 冷凍卵黄・・・100g 薄力粉・・・120g 強力粉・・・120g ココアパウダー・・・60g アーモンドパウダー・・・50g ベーキングパウダー・・・2g 通常の製法で仕込み、一晩冷蔵庫で休ませます。翌日5mm厚にのばし50mmの丸型で抜いて、160℃のコンベクションオーブンで約20分間焼成します。
グラサージュ・ショコラ
水・・・150g 砂糖・・・220g トレハロース・・・60g ココアパウダー・・・100g 生クリーム(フレッシュクリーム35)・・・150g 高強度ゼラチン・・・12g 水・・・60g
コンポジション