お菓子の名前は「マンゴー・パッション」です。 夏のフルーツで一番人気のあるマンゴーとパッションを、自分なりに表現しようと、このケーキを作りました。 構成は、一番下がガレット、その上にジェノワーズ、その上にパッションのジュレ、その上がクリームチーズ、またジェノワーズ、外側がマンゴーのムースになります。 ジュレにはパッションシード(パッションの種)が入ったピューレを使っておりまして、この種の食感とガレットのさくさくした食感、この二つを楽しんでいただきたいと思います。 マンゴーのムースはアングレーズベースで、甘めでこくがあります。 夏ですが、さっぱりしたタイプでなくて、わざとこくのあるマンゴーらしいムースを使っています。 そのこくのあるムースに、爽やかさを出すためにパッションで酸味を効かせて、全体的なバランスを考えました。 作り方のポイントは、マンゴー・ムースのアングレーズとメレンゲとペテを合わせるときに、固さを均等にして混ぜる回数をなるべく少なくすることです。 また、アングレーズとメレンゲは冷ましすぎない、全部の温度が人肌よりも少し冷たいくらいの30〜32℃を目安にして、すべてのクリームを合わせるといい状態に仕上がります。 クレーム・フロマージュは、あまりゆるすぎると解凍したときにどうしてもだれてしまうので、自分の手で生クリームをたてた具合で固さを調整してください。 今回の生クリームは、さっぱりしているのにコクがある、という印象を受けました。もちろんムースやチーズクリームにも使っていますが、混ぜてしまうと生クリーム本来の特徴的な良さを直接感じていただくことはできないので、上に絞ったのと、あとガレットとムースを接着する際に使用しました。 飾りで生クリームの良さを味わってほしくて、そういうデコレーションにしています。 マンゴーパッションは季節限定商品で、マンゴーのおいしく食べられる8月後半くらいまで、お店に並べていきたいと思っています。 どうぞお店に足を運んでいただけたらうれしいです。
パッション・ジュレ
パッションピューレー・・・248g パッションシードピューレー・・・248g 水・・・328g 澱粉・・・40g 砂糖・・・144g ゼラチン・・・12g
クレーム・フロマージュ
クリームチーズ・・・318g 粉糖・・・38g 牛乳・・・36g 練乳・・・3.8g 植物性生クリーム・・・105g 生クリーム40%・・・143g
マンゴー・ムース
マンゴーピューレー・・・72g 砂糖・・・48g 卵黄・・・486g 脱脂粉乳・・・12g ゼラチン・・・24g 生クリーム32%・・・1185g 水・・・39g 砂糖・・・129g 卵白・・・66g
ジェノワーズ
全卵・・・180g 砂糖・・・135g 小麦粉・・・80g 澱粉・・・40g バター・・・50g 牛乳・・・5g 上記の材料でジェノワーズを仕込み、シート状に焼成します。
ガレット
バター・・・300g 粉糖・・・168g 卵黄・・・72g バニラ・・・2g ラム酒・・・36g 小麦粉・・・300g B.P.・・・3g 塩・・・3g 上記の材料でガレットを仕込み、薄い長方形に焼成します。
コンポジション