住所:〒214-0021
神奈川県川崎市多摩区宿河原2-4-16
TEL/FAX:044-742-7575
営業時間:10:00〜20:30
定休日:なし
ケーキの名前は「ヌスコ」といいます。 構成は、下からビスキュイ・ジョコンド・ショコラ、フロランタン・ショコラ、クレーム・シトロン・ヴェール、ムース・オ・ショコラ、グラサージュ・ショコラです。 このケーキは、ごくごく滑らかな口触りに軽い食感をアクセントとして、できるだけストレスなくフォークが入り、すっと口の中で溶けて消えていくように考えました。 今回使った、生クリーム40%、32%は、カカオ分の高いチョコレートに対して、あまり出しゃばりすぎず、尚かつ引き立ててくれる特徴がありました。 食感としては、滑らかなチョコレートムース、クレーム・シトロン・ヴェールと、その下にあるフロランタン・ショコラのサクサクとしたアクセント感を楽しんでいただければと思います。 作り方のポイントは、ビスキュイ・ジョコンド・ショコラについてはメレンゲを立てすぎないことです。カカオが入っている分、メレンゲを立てすぎると、生地がボソボソになってしまいます。 また、クレーム・シトロン・ベールは、炊き上げた後のアングレーズにバターを加える際の温度、それぞれのバターの堅さが重要になってきます。 その温度を自分で微妙に調整をして、丁度良い状態にもっていくのが大事です。 非常に繊細なので、どちらかが崩れていると緩くて使えない、クレームと呼べない状態になってしまうか、逆に一晩置いた時にボソボソとした分離した状態になってしまいますので、気をつけて温度・状態を守っていただきたいと思います。 次のムース・オ・ショコラは、しっかりとアングレーズに火を入れてからチョコレートに落として、充分に乳化させること。その後バーミックスでキメを整えますが、そこで空気を入れないようにするのが重要なポイントになります。空気が入ってしまうと、滑らかな食感が出ません。是非気をつけてください。 今回使用した生クリームですが、とてもコクがあるのに後味がサッパリしているという印象です。 濃くてしつこくて食べきれないという感じではないことに驚きました。 空気を入れてホイップした状態が一番分かりやすいかもしれませんが、今回チャレンジしたのは、違うものと混ぜた状態でこの生クリームの良さを引き立てたいと思い、今回は空気を入れない状態で使用しました。 カカオ分が高いチョコレートと合わせる時、特に冬場はコッテリとしたものを作る傾向があるのですが、夏場でもくどすぎず、でもある程度のコクは出したい。 そのような場合にとても使い勝手が良く、コクと爽やかな後味を与えてくれます。 今回71%のチョコレートを使用して、生クリーム40%と32%でアングレーズを炊いて混ぜましたが、自分の狙いとする、コクがあり、カカオ分も引き立ててくれる、そんなクリームでした。 製作過程で一番難しいのは、クレーム・シトロン・ヴェールとムース・オ・ショコラの部分だと思いますが、クレーム・シトロン・ヴェールのポイントは、温度とバターの状態でしっかり乳化させることです。 失敗しても諦めずに、何度でもチャレンジしてきちんとしたクレームを作っていただきたいと思います。 自分も何回も失敗しましたが、自分の求めているものを明確に持って、それに近づく為に努力して、温度や状態を発見していく、こういった所にお菓子作りの面白さがあると思います。 是非、何度でもチャレンジして、自分の求めている味を作れるように頑張っていきましょう。
ビスキュイ・ジョコンド・ショコラ
全卵・・・6個 砂糖・・・55g 小麦粉・・・30g アーモンド粉末・・・180g 粉糖・・・45g ココア粉末・・・12g 卵白・・・450g 砂糖・・・200g バター・・・150g
クレーム・シトロン・ヴェール
ライムピューレー・・・500g 全卵・・・420g 砂糖・・・285g 発酵バター・・・540g
ムース・ショコラ
ショコラ・・・270g 牛乳・・・300g 生クリーム32%・・・190g 生クリーム40%・・・190g 加糖卵黄・・・165g 砂糖・・・68g
フロランタン・ショコラ
砂糖・・・100g バター・・・100g はちみつ・・・100g 水あめ・・・100g 生クリーム40%・・・77g カカオニブ・・・80g アーモンドアッシェ・・・65g
グラサージュ・ノワール
グラサージュ・ノワール ナパージュ・ヌートル・・・330g 水・・・210g ココア粉末・・・47g 砂糖・・・154g ショコラ・ノワール・・・47g パータ・グラッセ・・・47g ゼラチン・・・125g 赤色素・・・適量 通常の製法で仕込みます。
コンポジション