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バスク・ポワール。このお菓子は非常に地味な伝統菓子です。この地味なお菓子を地味ではないお菓子にするということで考えたのが、中にポワールを入れたバスク・ポワールです。一番最初にバスク生地をフォンサージュして、自家製のフランボワーズのコンフィテュールを薄く敷きます。その上にフレッシュのラ・フランス(洋梨)を切って並べ、オレンジ風味のクレーム・パティシェールを流します。もう一度バスク生地でふたをし、ドレし、焼成して出来上がります。バスク生地の仕込みでのポイントは、あまり生地を立てすぎない、焼成したときに浮きすぎないことが第一のポイントです。次に香りの強いラ・フランス(洋梨)を探して使うこと。ラ・フランスはいろいろなところで出ていますが、なるべく形より香りや甘さ、熟成度の高いものを探し選ぶことがポイントになります。また、バスクの場合、パティシェールは一度炊き上げますが、もう一度オーブンで焼く、火がもう一度入ることを前提に、最初の炊き上げは弱い火で一歩手前で止めることがポイントです。材料では、このお菓子はバターの香りが非常に重要視されるお菓子なので、発酵バターを使います。それからバニラ等の余計な香りものをあまり使わないことです。香りの強いもの、くせのあるものを使用すると、せっかくのバターの香りが負けてしまいます。このバターの香りを生かすために余計なものを使わないようにすることです。このバスク・ポワールは、季節限定で販売していますが、おいしいポワールがなくなりしだい終了いたします。わたしのところでは、これと平行してくるみを使ったプラリネ風味のバスクを作っています。これはコーヒーに非常に合い、4月頃までのロングセールを行っている商品です。こちらの方も一緒に召し上がってみてください。是非お試しください。
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